楽しいナショナリズム/島田雅彦/毎日新聞社2005/09/27

「戦争加担ではなく、戦争反対こそが真の愛国だ」「私は日本が好きなんだ」「戦争無用、快楽本意」「教養のない奴ほど権威に媚びる」等々、表紙に羅列されている数々の言葉を見るだけでも、内容が分かりますね。反米を貫く作家、島田雅彦の「9・11」前後のアジ文(笑)です。サッカーから食い物、アメリカ、そして天皇制まで、素晴らしく「憂国のサヨクによる、日本への処方箋」にあふれています。

正直言いますと、私が頭の中でモヤモヤさせていた霧のようなモノを、すっきりと言語化してくれた気がします。まさに、自分自身の日記を読んでいる錯覚を起こします(笑)。興味のある方は、是非どうぞ。私は次へ行きます。

付録として「美しい魂」の未完の辞が掲載されていました。物を書く人間の矜持はこれくらいないとね。最後の「私は腰抜けかもしれませんが、泣き寝入りするつもりはありません」という言葉は、胸に染みます。

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