自転車日記2005/10/02

土曜日の退社時刻は夕刻。明るいうちに出発することができました。帰りながら撮影した画像は、近日中に「somewhere but here」にアップします。お時間があれば、是非ご覧下さい。

先日、ラジオの部品や工具を放り込んでいる箱をゴソゴソやっていると、改造して遊ぼうとして買ったまま忘れていた100円ラジオを発見しました。スイッチを入れてみると、きちんと生きています。今回はこのラジオを聞きながら帰ってきました。天気も良い、空も青い、そしていつも忘れず聞いているラジオ番組。「贅沢だなぁ」と感じながら、そしてゼェゼェ言いながら(笑)、何本かの川を越えて帰ってきました。タイムは2時間。いつもより遅いですけども、撮影しながらですから、良しとしましょう。

自転車日記2005/10/04

なかなか痛みの引かない左足。最近は痛みだけでなく、つるようになってきました。先日の土曜日もペダルがこげない状態になり、自宅近くまで来ながらも10分ほど休まなくてはならない始末。オマケに昨晩、ウトウトとするとつってしまって、明け方近くまで寝付けませんでした。

これではイカンといろいろ調べてみると「温めると良いかも」とあり、先ほど風呂で、少し熱めの湯を足にかけてみました。結果は良好。痛みが若干収まっています。やっぱり冷えると良くないのかな。自転車の時は七分丈のパンツだったし、寝るときは足が外に出ていたし(これは寝相の問題だな)。今度、ふくらはぎを覆うサポーターを購入して試してみようと思います。

受精/帚木蓬生/角川書店2005/10/07

思いがけず死んでしまった恋人との間に子供を作る方法がある・・・。それを聞いてブラジルまでやってきた彼女たち。入院先はリゾートホテルのような広大な病院。しかし、この病院には、ある隠された計画があった。

うーん、これほどまでにブラジルの情景を書き込まなくてもいいのになあ、というのが第一印象です。生命操作の話であることは早い段階で分かりましたし、途中でナチスの亡霊が出てくるくだりで、ほとんどオチまで読めます(『生命の泉』で作られた人間は、確か船戸与一の著作でも出てきたような・・・)。期待が大きかっただけに、失望も大きかったかな。

インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?/森健/アスペクト2005/10/11

インターネットは本当に便利だ。知りたいことがあればすぐ手に入るし、みんなとのコミュニケーションも簡単だ。しかも、それは世界に広がっている…。ちょっと待った。それは本当か? 検索エンジンの上位にあるものが「真実」なのか? コミュニケーションを取りたい「みんな」って誰よ? 世界に窓が開いているのなら、向こうからこちらも見えてるんだぜ…。

「簡単」と引き替えに「何か」を失う。「何か」とは、プライバシー、主体性、そして民主主義。インターネットは窓を大きく開いているように見えて、実はそこに集う人々は多様性に寛容ではない。また、検索エンジンの上位に来たものが、まるで真実のように一人歩きしていく。寛容さに乏しい人々は、真実(のようなもの)に収斂されていく。結局、声の大きいモノの勝ち。少数派の立ち入る隙間などどこにもない。それで良しとするなら結構。でも、便利さの裏にある危うさには気付いておこうと思う。

この本ではインターネットだけではなく、認証システムやICタグに潜む個人情報収集システムにも言及している。これを読むと、「e-Japan計画」や「ユビキタス社会」なんてのは国民のためではなく、あくまでも権力側の都合で押し進められていることが分かる。スイカ(JR東日本のアレね)に書き込まれているのは利用区間と期限だけではなく、ケータイからのだだ漏れ電波には、何が仕込まれているのやら。ETCもNシステムとデータを統合すれば、とんでもないものになる、いや、現実になっている。

やべぇよ、マジで。

真実の言葉はいつも短い/鴻上尚史/光文社2005/10/15

著者が今まで書いてきたエッセイを抜粋してまとめたものです。二十代前半から三十代後半という広い範囲のものなんですが、書き方の違いが現れてはいるものの、考え自体は首尾一貫しているのが印象的です。私は全て読んできたつもりだったのですが、やはり「抜け」はありました。ありがたいです。

さて、その「抜け」の中に興味深い一文がありました。それは「表出」と「表現」は違うというものです。「表出」は何の推敲もなしに自己の感情を表し、自身がカタルシスを得るもの。そして「表現」は、相手に理解させ、感動させ、動かしたかどうかというものです。前者は視野に「自分自身」しかなく、後者は「相手」がいると認識しているかどうかの違いといってよいでしょう。著者はこの差異を演劇論(評)とインターネットの関係の上で言及していますが、私もなんとなく考えていたことでした。私は、特にネット上における匿名での書き込みは、主に「嫉妬」と「甘え」が底辺にあると感じていましたが、それが書き込まれている文章や言葉に対して、具体的にどのような形で埋め込まれているのかまでは理解できませんでした。しかし、著者が書いた、意見の表明や感情の発露にも「表出」と「表現」があるのだという指摘に深く納得した次第です(尚、この両者のどちらが上だとか高尚かなどと考えるのは無意味であることも付け加えておきます)。

今後、少なくとも私は、他人がどうであろうと、自分のカタルシスの為に感情を「表出」させてしまうことを避けようと思います。実社会でもネットでも。

自転車日記2005/10/16

再びハリとお灸による足腰の治療に行ってきました。背中と足が針山になったのは前回同様ですが、今回は肩こりもヒドイということで血も抜かれました。インク壺の底にデカいスポイトが付いているようなガラス容器を、空気を抜きながら背中に密着させます。すると背中の血液が皮膚表面に上がってきます。そこを針でプスッと刺すと、見事なまでに血が吹き上がります(笑)。そんなガラス容器を何個も背中に置かれ、次々に針を刺していきます。いやはや、肩が軽くなるとはこういうことか!と晴々した気分です。最後に仕上げとして「置き針」されました。今も私の背中に数個、刺してあります。

今日現在、足の痛みと共に、肩こりも無くなっています。これが続くといいなあ。

自転車日記2005/10/20

前回のサイクルメータに続き、今度はライトがイカれてしまいました。だいぶ暗くなったので電池を入れ替えようとしたところ、電球の接点が地面にポロリ。拾ってあてがえばなんとか光るのですが、運転しながらじゃとてもムリ。というワケで、新しいライトを買いました。今までのは点灯しっぱなしのものだったのですが、新しいライトは白色LEDで、しかも点滅します(フラッシュですね)。かなり周囲からの視認度が上がったと思います。自転車のライトってのは暗い場所を明るくするというより、自転車が居ることを周囲に認識させるのが主な役割ですから、こちらの方が役に立ちそうです。取り外しも簡単そうですから。赤色バックライトの光量も落ちてきたので、こちらも電池を交換。パカパカ光らせて、夜は安全に。

自転車日記2005/10/23

今日は日本シリーズ第二戦。チケットは取れなかったけど、雰囲気だけでもと思い、マリンスタジアムへ行ってきました。道路を挟んだ幕張メッセでは東京モーターショウが開かれており、案の定、人と車の波。大変な事になっていました(笑)。画像は近日中に「somewhere but here」にアップします。

さて、マリンスタジアムの次は、いつものコース。花見川サイクリングロード経由で稲毛の浜まで。日没まで数十分だったので、青空と相まって夕焼けがキレイでした。いつも、この時間はカメラなどを海に向けた人々が多いのです。単純に太陽や夕焼けを撮影しているんだなと思っていたので、じゃ私も撮ってみるかと、太陽にカメラを向けました。しかし、その時、他のカメラマンの真の狙いを知りました。太陽が地平線に沈もうとする瞬間、富士山が浮かび上がってきたのです。それまでは太陽光線の強さで全く見えなかったのが、太陽を背に、シルエットとして現れたのです。これには驚きました。そして、あまりの流麗さに見とれてしまいました。

今日の一枚は、その富士山のシルエットです。光線の違う画像は、マリンスタジアムの様子と共に「somewhere but here」にて公開します。

冬のアゼリア/西木正明/文藝春秋2005/10/24

1921年、皇太子裕仁を欧州外遊の際に立ち寄った香港で拉致しようとする朝鮮独立運動家がいた。香港を第二のサラエボにしようとしたのだ。それを阻止しようとする日本人警察官は、その運動家の親族の女性に密かな思いを抱いていた。実行するものと阻止しようとするもの。そして、皇太子を受け入れる側と送り込もうとする側。それぞれの計画と思惑が一点で衝突する。

当時の基本的な情勢が押さえられていて、とても「勉強」になります。ただ、それが全面に出てしまって、教科書的な印象が拭えませんでした。ラスト数ページは読ませますが、それまでが冗長というか…。題材はとても面白いものなので、少々残念ではありました。

自転車日記2005/10/27

昨日、久しぶりの知人と会いました。お互いの近況や仕事のこと、そして共通の趣味をゆっくりと話し合い、それは楽しい時間でした。3年振りだったのですが、その知人が少しも変わっていないのも嬉しいことでした。しかし、何よりも興味深かったのは、その知人の「私も自転車を買おうかと」の一言でした。

 聞けば、自宅と勤務先が近いことと、最近運動不足を感じていたとのこと。私は得々と自転車がどれだけ楽しいかを語り、最後には「買ってください!(いや、『買え!』だったかも)」と叫んでいました。『伝える』というより『説得』だったかもしれません(笑)。その知人には迷惑な話ですなあ。だけど、一人でも多くの自転車仲間が増えるのは嬉しいですからね。

 さて、その知人は、どんな自転車を購入されるのでしょうか。今から楽しみです。