松本清張/日本の黒い霧(上・下)/文春文庫2017/05/28

 「下山事件」や「帝銀事件」など、戦後発生したいくつかの事件や事故(多くは未解決)の真相を追ったものです。GHQの部局や当時の日本の政情が絡んで、今となっては全く実感が無いのですが、この国は戦前から何も変わっていないんだろうなとは思います。★★★

昭和史発掘1/松本清張/文春文庫2011/11/01

 私にとっては「そんなことがあったのか」と思うほどに埋もれた事件を『発掘』したあとに、今に繋がる当時の『日本』が見えてきます。9巻まであるとのことなので、最後まで行こうかと。★★★★

往復書簡/湊かなえ/幻冬舎2011/04/06

 タイトル通り、手紙の往復のみで構成された三つの短編小説。読み始めこそ煩わしさがあるものの、事件が提起され、諍いがあり、真実が暴露されるという極めてオーソドックスな展開に安心もあり、驚きもあり。★★★★

死の枝/松本清張/新潮文庫2009/05/24

短編集。40年前にこのような作品が書かれていたことに驚く。そして、ほとんどの作品は読者に「予感」させ「解決」はしない。新しいな。★★★★

向日葵の咲かない夏/道尾秀介/新潮文庫2009/05/24

は? 結局それかよって感じ。虫が喋るって時点で止めておけば良かった。★★

少女/湊かなえ/早川書房2009/04/19

近代に生まれた少女ってのは、別の生き物のような気がする。★★★

告白/湊かなえ/双葉社2009/01/18

 身内を殺されるってのは免罪符なのかな。告白する人間は、非常に狭い範囲での同類項に感じる。第一章は出色。次作も読みたいですな。★★★

砂の器/松本清張/新潮文庫2008/08/06

大昔に見た映画より物語は入り組んでいて。でも小説のほうが叙情的でない分、リアルだったりする。 ★★★★

半島を出よ/村上龍/幻冬社文庫2008/05/28

時々表れる『書き込み』がちょっとなあ。伏線だというのは分かるんだけど、分かっては面白くないし…。でも、ストーリーはマル。 ★★★★

新宿流氓/森詠/徳間文庫2007/10/26

国籍・人種・仕事が混ざり合う新宿は、やはり魅力的。いいねぇ。★★★★