異端の夏/藤田宜永/講談社文庫2006/03/08

有名画廊の息子が失踪。わが子を亡くし、妻とも離婚していた刑事は捜査しながらも、失踪した少年の母親に惹かれていく。有名画廊を巡る複雑な人間関係が浮き彫りになり捜査は進展していくが、刑事の想いも募っていく。

最近はすっかり恋愛小説に向かってしまった著者には、是非以前のようなミステリーや冒険小説を書いて欲しいと思いながら、この物語を読みました。許されない恋愛とキッチリとしたミステリーがクルマの両輪のように進んでいき、読み応えがありました。このラインで進んでくれたらと思ってしまいまうなあ。とにかく、これはマルです。

で、細かいことなのですが。 失踪した少年はマウンテンバイクに乗っていました。でも、表紙に書かれた少年が乗っているのはドロップハンドル。こういうのが気になってしまうなあ。

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