受命-Calling/帚木蓬生/角川書店 ― 2006/07/13

中国の学会に参加していた日系ブラジル人医師・津村は北朝鮮の産院に研究員として招かれる。津村とブラジルで知り合った舞子は、勤務先の社長から北朝鮮への同行を求められ快諾する。舞子の親友・寛順は、亡くなった婚約者の弟が勤務先の社長から北朝鮮への密航を求められたことを知り、同行を決意する。津村は北京から、舞子は新潟から、そして寛順は中国の延吉から、それぞれ北朝鮮へ入国する。北の現実を知り、そして反体制勢力と行動を共にし始めた彼らは『三日(サミル)』という作戦に関わっていく。『三日』とは何か? 合い言葉は「彼が生きている限り、この国に未来はない」。
著者が、北朝鮮を舞台とした本を書くと聞いて大変楽しみにしていました。そしてその期待に違わず楽しめました。平壌や延吉を初めとする描写や産院を巡る北の医療の現状などもあり、また冒険小説の要素もあって、著者の本領発揮というところでしょうか。
強くオススメします。是非。
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