冒険の日々-マイ・ホームタウン/熊谷達也/小学館文庫 ― 2005/10/29

著者の子供時代(昭和40年代くらい)の自伝的短編集です。やはりこの著者らしく、座敷童や河童、山姥を巡る不思議な話が盛り込まれています。私より一世代年上で地方都市に居住していた著者の少年時代の状況と、私のそれとは自ずと感覚として違っているものですから、懐かしさはそれほどでもありませんでした。この著作の中に出てくる子供達も、私には知識として知っている「子供達」であるワケで。うーん、でも、違っていてもやっぱり「冒険」は共通かな。
プロローグとエピローグに年齢を重ねた友人達との再会の場面を置くことによって、過去との距離を強調しているのは、とても上手いと思いました。その中に出てくる、ある友人の困難な現在とかね。
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