平家物語/吉村昭/講談社2017/12/11

 先日、未読の吉村昭作品を見つけたと書きましたが、またしても未読がありました。現代語訳の平家物語です。初出は2001年です。
 
 当初は吉村昭の文体に触れることが目的だったのですが、読み始めると物語の面白いこと。現代語訳、かつ吉村昭の文章なので当然といえば当然です。古典を語る上で適切かどうかは自信がありませんが、エンタテイメントと言っても良いくらいでした。
 
 読後「驕れる平家は久しからず」の「平家」は、どんなものにも置き換わるのだなと思いました。しかし、当時の日本人(権力者)の残酷なこと。刃向かうものや逃げるものの首をすぐに切り落としてます。泣きながらとは言え、この残酷さは日本人の本質かもしれませんねえ。

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