劔岳/新田次郎/文春文庫 ― 2006/07/03
日露戦争直後、前人未踏といわれ、また決して登ってはいけない山とされていた劔岳山頂に、地図測量の基本となる三角点埋設の命令を受けた測量官、柴崎。設立間もない日本山岳会隊との競争をも視野に入れた上官達の期待を背負いながら、柴崎は、地元の反感を買いながらも山頂を目指す。
気にはなっていたのですが、この著者の作品を初めて読みました。最後の章では本人も劔岳に登る記述があり、作品そのものが空想物語だけではないことが確認できます。題材は、私の好きな作家である吉村昭氏が取り上げそうなものですが、もちろん文体は全く違います。今後は、この著者の作品も追ってみようかと思いました。
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