逆層海流/荻史朗/毎日新聞社2006/03/01

時期を過ぎたマグロ漁にでる船。航海中、乗組員が行方不明になる。それをきっかけに不穏な空気が船を覆う。何のための航海なのか。乗組員を待つものは何か。

いわば海上の漁船という密室での2ヶ月間を著した作品です。様々な事情を抱えた乗組員、時化の海、そしてマグロ漁。舞台を含めて途中まではジリジリしながらも面白く読んでいましたが、結末に至ったとき「なんじゃ、そりゃ」と感じました。簡単に予想ができ、かつその通りになってしまった無念さと言ったら…。