グレイヴディッガー/高野和明/講談社2005/09/24

悪党として生きてきたが、過去と別れを告げるべくドナー登録をした元・悪党の八神の入院の日、彼の周辺で無差別大量殺人が発生します。被害者を繋ぐ点は「ドナー登録者」。殺人の濡れ衣をかけられた彼は、警察と殺人鬼、そして謎の集団から追われます。果たして彼は移植を待つ患者の元にたどり着くことができるのか?

主人公の動機が曖昧な点や、荒唐無稽な逃走方法、また殺人鬼の容姿や殺人方法などいろいろと指摘したくなるところはありますが、主人公が時々見せる「元・悪党」の片鱗や、最後までハラハラさせるところなど、私は面白く読みました。賛否両論あるようですけどね。まあ、乱歩賞を受賞した「13階段」を読んだときの「当たり感」まではいきませんが、既刊の何冊かを手に取ろうと思っています。

コメント

_ kyouko ― 2006年02月16日 15時10分18秒

ごめんなさい、これは読んでないのに書いちゃっていいのかな。

「13階段」。こちらは出てすぐ読みました。

一日で読み終えてしまった。
それは良くも悪くも・・ということです。
二時間サスペンスとか映画の原作になら、いいかもしれないなあ・・と思いました。
ミステリーとしてはちゃんとつじつまは合わせてあるのですが、心情的には釈然としないものが残る。
やはりどこかに無理があるから、すんなり感情移入出来ない、というか主人公の気持ちに寄り添えない・・。

_ 岩田 ― 2006年02月16日 23時32分38秒

コメントをありがとうございます。ご遠慮なくどうぞ。
私は「13階段」を結構面白く読みました。確かに「ネクタイ」の箇所などに疑問は残りましたが、あくまでも江戸川乱歩賞は新人賞ですからね。

これは「読み方」になってしまいますが、私はあまり物語に感情移入をすることがありません。意識的に避けていると言っていいかもしれません。

_ kyouko ― 2006年02月17日 00時36分09秒

そうか!感情移入することがないんだ・・!

それは決定的に違いますね。
私はすぐ気持ちを持っていかれちゃって、駄目なのです。だから、ホラー、サスペンスはもちろん、社会派のものも苦手です。
読んだ後、すぐには日常生活に戻れない。主人公と一緒に落ち込んでいます。
自分でも子供っぽいとは思っていましたが、そうかー、世の中には感情移入しない人もいるんだー・・。

新鮮な驚きです。
・・でもそれで何が楽しいの?とも思います。

・・何が楽しいの?

_ 岩田 ― 2006年02月18日 00時02分18秒

感情移入をしないと書きましたが、正直に言うと、私は感情移入の意味が良く分からないのです。

同化や理解、感情の共有がそうであるというなら、それは物語の存在意義そのものでしょう。しかし「読むこと」は果たしてそれでOKなのか。批判や反発は許されないのか。受け入れることのみが読書なのか。

私は物語の消費者ではありますが、この問いに対する回答は見えていません。提出するには時間がかかりそうです。

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