貫井徳郎/さよならの代わりに/幻冬舎2006/08/29

劇団『うさぎの眼』の看板女優が、上演中に控室で殺害された。事件と前後して現れた、真犯人をほのめかす謎の美少女。駆け出し役者の僕は、彼女と共に事件の真相を追い始める。彼女に振り回され、時折見せる曖昧な言動に戸惑いながらも、僕はその不思議な彼女の魅力に惹きつけられていく。彼女は、誰にも言えない秘密を抱えていた。

<以下、ネタバレあり>

うーん、どうなんでしょう。未来からやってきた殺人者(と見なされる)の孫が、事件を回避させようとし、かつ事件の真相を探るのが「あり」なのか。タイムスリップの仕方がややこしいので何度も読まなければなりませんでしたが、未だに相棒を何故「僕」にしなければならなかったのかが理解できません。

中途半端って感じですなあ。

ただし、単行本の表紙は、読後に「ああ、そうなのか」と思うものです。これは良いです。

コメント

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_ ケントのたそがれ劇場 - 2007年01月27日 20時21分15秒

 なんと綿密で用意周到なストーリーなのだろうか。ミステリーなのかSFなのか、最後の最後まで明かさないところが憎いね~。 劇団『うさぎの眼』の一員である主人公和希は、未来からタイムスリップして来たと言い張る祐里とつき合ううちに、ある殺人事件に巻き込まれてしま