崩れる/貫井徳郎/集英社文庫2006/05/24

 表題作を含め八編の短編集です。著者初の短編集と言うことで興味深く読んでみました。というのも、私は「良い作家は短編が上手い」という信念のようなものあって、気に入った作家が現れるとかならず短編を読みます。

 全て家族、というか夫婦(未来の夫婦も含む)が主題になっています。日常のちょっとしたズレやすれ違いが段々と大きくなり、その隙間に「不信」が生まれる物語の数々。納得させられる物もあれば、結末を読者に放り投げる物ものもあり、やはり上手いなあと感じられます。

コメント

トラックバック