埋み火-Fire's Out-/日明 恩/講談社2005/12/20

前作「鎮火報」の続編ですね。老人世帯での失火火災が続き、次々に被害者が出ます。被害者は運の悪さが重なり焼死しています。しかし、主人公の消防士は火災自体に疑問を持ち、独自に調べ始めます。火事は単なる過失なのか、それとも・・・。

前作よりも文章にリズム感が出てきたような気がします。以前は、なんだか「まったり」とした印象がありました。会話も口語に近くなっていますので、かなりテンポがあります。また主人公のキャラクターも、熱いのかクールなのか分からない微妙な位置で、私には好感が持てます(笑)。消防士の成長物語りと言っても良いんじゃないかと感じました。しかし、主人公と母親の関係は気色悪いな、正直なところ。そこがもったいない。

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